医薬経済オンライン

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「衰残の身」住友ファーマに残された選択

グループ全体で身動きが取れない「惨状」

2024年7月1日号

 これはさて、「猫もまたぐ」と言うべきか、「犬も食わない」と言うべきか……。2期連続の営業赤字に陥り、業績の回復どころか会社の存続にすら黄色信号が灯っている住友ファーマに対して、業界関係者が共通して示す姿勢である。同社に51.76%を出資する住友化学が共倒れだけは避けようと、水面下で、住友ファーマの売却交渉に乗り出していることは周知のとおりだ。しかし、欲深い投資ファンドなども“抱き着かれ心中”の恐れが否定できないとあって、二の足を踏んでいる。  そうこうしているうちに、住友ファーマ自身のほうは、昨年2月に米国での特許が切れた抗精神病薬「ラツーダ」の売上高蒸発のショックが会社の隅々にまで及んできているようで、目下、沈む船を見捨てるネズミのように退職者が相次いでいると聞く。実際、財務の劣化は著しい。24年3月期末の有利子負債は前年同期末より841...  これはさて、「猫もまたぐ」と言うべきか、「犬も食わない」と言うべきか……。2期連続の営業赤字に陥り、業績の回復どころか会社の存続にすら黄色信号が灯っている住友ファーマに対して、業界関係者が共通して示す姿勢である。同社に51.76%を出資する住友化学が共倒れだけは避けようと、水面下で、住友ファーマの売却交渉に乗り出していることは周知のとおりだ。しかし、欲深い投資ファンドなども“抱き着かれ心中”の恐れが否定できないとあって、二の足を踏んでいる。  そうこうしているうちに、住友ファーマ自身のほうは、昨年2月に米国での特許が切れた抗精神病薬「ラツーダ」の売上高蒸発のショックが会社の隅々にまで及んできているようで、目下、沈む船を見捨てるネズミのように退職者が相次いでいると聞く。実際、財務の劣化は著しい。24年3月期末の有利子負債は前年同期末より841億円

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